2026年 03月 15日
へいちく物語⑤ 受け継いで走る。明治からの鉄路。
地域を支え、毎日、休むことなく走り続ける、へいちく。
始発の行橋駅から、およそ1時間で、田川伊田駅に到着する。
車輌が奏でる、コトコトコト、の音が呟きのように聞こえてくる。
始発駅から車内前方に座す初老の男は、その心地良さにウトウト。
瞼を静かに開くと、前方に二本の煙突が見えてきた。

始発の行橋駅から、およそ1時間で、田川伊田駅に到着する。
車輌が奏でる、コトコトコト、の音が呟きのように聞こえてくる。
始発駅から車内前方に座す初老の男は、その心地良さにウトウト。
瞼を静かに開くと、前方に二本の煙突が見えてきた。

・・・コトコトコト。コトコトコト。
モモちゃん、お疲れさん。直ぐに、目的地の田川伊田駅に着くよ。
ここまでが旧国鉄の田川線(行橋~伊田間26.3km)区間で、明治
28年(1895年)に豊州鉄道として開業したんだ。
モモちゃんは、ここで下車して田川市石炭歴史博物館に行くんだね。
博物館がある公園内には、当時の煙突や竪坑櫓も残ってるよ。
ボクは、これから、伊田線の鉄路で終点の直方まで走ってくるね。
ここから五つ目の駅が金田駅で、糸田線の発着駅。へいちく本社も
あり、ボクらの為に、職員の皆さんが、頑張ってくれているんだ。
金田から二つ目が赤池で、それから七つ目が直方。駅前には大相撲
の元大関・魁皇関の像。少し歩くと遠賀川の広い河川敷がある。
ボクは、終着の直方駅に着いた後、折り返し運転。新しい乗客を
乗せて、今度は行橋駅に向けて走っていくことになる。
だから、モモちゃんは、また、ボクに乗車して帰ればいいよ。


・・・コトコトコト。コトコトコト。
レールバスが田川伊田駅に到着。初老の男は、車内を感慨深げに見渡し
てから降車。ホームをゆっくり歩き、改札口へと向かっていった。
レールバスは新しい乗客を迎え入れ、伊田線で終点の直方へと向かった。
伊田線は明治26年に直方~金田が開業し、明治32年に伊田まで延伸。
糸田線は明治30年に糸田~後藤寺、昭和2年に糸田~金田が開業した。
コトコトコト。直方で折り返したレールバスが、行橋行き、として田川
伊田駅のホームに戻ってきた。石炭歴史博物館の見学を終えた男が、再び、
車内に乗り込むと、レールバスはホームを離れ、鉄路を走り始めた。
・・・コトコトコト。コトコトコト。
モモちゃん、石炭歴史博物館はどうだった。帰りも、田川線を走るよ。
この路線が開通してから130年以上。SLや多くの先輩列車が、日本の
経済と地域の生活を支えるために走ってきた鉄路。国鉄からJR、そして、
へいちくがバトンを受け継ぎ、今、走っているのが、ボクたちなんだ。
現在は経営が厳しく、もうすぐ、今後の方針が協議会で示されるんだけど、
もし、廃線となれば、お年寄りや通学生等、今もボクを頼りにしている人達
のことが心配。それに、沿線の過疎化が益々進行するんじゃないかと思う。
だから、ボクは、これからも地域の為に走り続けたい。でも、・・・・・。

モモちゃん、今回はボクを利用してくれてありがとう。嬉しかったよ。
そうだ、モモちゃんが、購入した一日乗車券(ちくまる切符)は、とっても
お得な切符で、沿線にある温泉に入浴できるんだ。源じいの森温泉にも、入浴
できるから、行橋に帰る前、途中で降りて温泉を楽しんでくるといいよ。
・・・コトコトコト。コトコトコト。
車輌が源じいの森駅で停車。初老の男は、ホームに降り立った。
コトコトコト。コトコトコト、との音を響かせながらホームを離れ、
九州最古の石坂トンネルに入っていくレールバス。
男は、感慨深げに車輌を見送り、ジッと鉄路を見つめていた。

※平成ちくほう鉄道(本社・福岡県金田町)は第三セクターとして設立され、赤字廃止対象路線であったJR田川線(26.3km)、伊田線(16.1km)、糸田線(6.8km)の経営を平成元年10月に受け継いだ。新聞報道によると利用者はピーク時の4割まで減少し、28期連続で赤字を計上している。現在、存続をめぐり、県が設置した法定協議会で鉄道維持やバス転換などの案が示され、今年3月末までに方針が決まる予定。
モモちゃん、お疲れさん。直ぐに、目的地の田川伊田駅に着くよ。
ここまでが旧国鉄の田川線(行橋~伊田間26.3km)区間で、明治
28年(1895年)に豊州鉄道として開業したんだ。
モモちゃんは、ここで下車して田川市石炭歴史博物館に行くんだね。
博物館がある公園内には、当時の煙突や竪坑櫓も残ってるよ。
ボクは、これから、伊田線の鉄路で終点の直方まで走ってくるね。
ここから五つ目の駅が金田駅で、糸田線の発着駅。へいちく本社も
あり、ボクらの為に、職員の皆さんが、頑張ってくれているんだ。
金田から二つ目が赤池で、それから七つ目が直方。駅前には大相撲
の元大関・魁皇関の像。少し歩くと遠賀川の広い河川敷がある。
ボクは、終着の直方駅に着いた後、折り返し運転。新しい乗客を
乗せて、今度は行橋駅に向けて走っていくことになる。
だから、モモちゃんは、また、ボクに乗車して帰ればいいよ。


・・・コトコトコト。コトコトコト。
レールバスが田川伊田駅に到着。初老の男は、車内を感慨深げに見渡し
てから降車。ホームをゆっくり歩き、改札口へと向かっていった。
レールバスは新しい乗客を迎え入れ、伊田線で終点の直方へと向かった。
伊田線は明治26年に直方~金田が開業し、明治32年に伊田まで延伸。
糸田線は明治30年に糸田~後藤寺、昭和2年に糸田~金田が開業した。
コトコトコト。直方で折り返したレールバスが、行橋行き、として田川
伊田駅のホームに戻ってきた。石炭歴史博物館の見学を終えた男が、再び、
車内に乗り込むと、レールバスはホームを離れ、鉄路を走り始めた。
・・・コトコトコト。コトコトコト。
モモちゃん、石炭歴史博物館はどうだった。帰りも、田川線を走るよ。
この路線が開通してから130年以上。SLや多くの先輩列車が、日本の
経済と地域の生活を支えるために走ってきた鉄路。国鉄からJR、そして、
へいちくがバトンを受け継ぎ、今、走っているのが、ボクたちなんだ。
現在は経営が厳しく、もうすぐ、今後の方針が協議会で示されるんだけど、
もし、廃線となれば、お年寄りや通学生等、今もボクを頼りにしている人達
のことが心配。それに、沿線の過疎化が益々進行するんじゃないかと思う。
だから、ボクは、これからも地域の為に走り続けたい。でも、・・・・・。

モモちゃん、今回はボクを利用してくれてありがとう。嬉しかったよ。
そうだ、モモちゃんが、購入した一日乗車券(ちくまる切符)は、とっても
お得な切符で、沿線にある温泉に入浴できるんだ。源じいの森温泉にも、入浴
できるから、行橋に帰る前、途中で降りて温泉を楽しんでくるといいよ。
・・・コトコトコト。コトコトコト。
車輌が源じいの森駅で停車。初老の男は、ホームに降り立った。
コトコトコト。コトコトコト、との音を響かせながらホームを離れ、
九州最古の石坂トンネルに入っていくレールバス。
男は、感慨深げに車輌を見送り、ジッと鉄路を見つめていた。

※平成ちくほう鉄道(本社・福岡県金田町)は第三セクターとして設立され、赤字廃止対象路線であったJR田川線(26.3km)、伊田線(16.1km)、糸田線(6.8km)の経営を平成元年10月に受け継いだ。新聞報道によると利用者はピーク時の4割まで減少し、28期連続で赤字を計上している。現在、存続をめぐり、県が設置した法定協議会で鉄道維持やバス転換などの案が示され、今年3月末までに方針が決まる予定。
by inakasanjin
| 2026-03-15 10:00
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