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坂本九「上を向いて歩こう」


 坂本九ちゃん(本名・大島九/1941~85)の運ばれた命は御巣鷹山だった。
 昭和60年(1985)8月12日、盆前の忙しい中、彼は仕事の都合で急遽、日本航空123便に搭乗。すると機体は群馬県の御巣鷹(標高1565㍍)の尾根に墜落。死者520人の1人になった。
 凄惨な遺体の判別は困難を極めた。まだDNA鑑定のない時代。皮肉にも、彼が身に着けた茨城県の「笠間稲荷ペンダント」が胸に刺さっていて身元が特定された。
 笠間ペンダントは、昭和18年の「常磐線土浦駅列車衝突事故(死者110名、負傷者107名の大惨事)」直前に、他の車両に移動していて難を免れたため、彼は「笠間稲荷の神様が助けてくれた」と、終生、「救済のペンダント」として大事にしていた。

 彼は神奈川県川崎市で9人兄姉の末っ子として生まれた。親は「付ける名がない」と「九」とし「ひさし」と読ませた。後、両親は離婚し母の大島姓になる。幼い頃からエルヴィス・プレスリーに憧れ、物まねが上手く人気者になった。高校ではロックンロールに熱を上げた。立川の将校クラブでアメリカ人を前に歌唱もした。
 そしてザ・ドリフターズに加入しボーカル兼ギターの担当になった。後、昭和35年に「悲しき60歳」がヒット。翌年の「上を向いて歩こう」が国内外で評判になり、アメリカで「SUKIYAKI」として大ヒット。権威あるビルボードのランキングで3週連続1位、日本人初の「ゴールドディスク」を受賞。世界の人に愛された。
 この曲、作詞は永六輔(1933~2016)、作曲は中村八大(1931~92)だった。それで永六輔、中村八大、坂本九を「689トリオ」と呼んで親しんだ。時代をうたう「トリオの歌」は人々を魅了した。

 昭和46年、九ちゃんは柏木由紀子さん(1947~)と結婚。2人の娘と温かい家庭生活を送っていた。姉の大島花子さん(1973~)はシンガーソングライター。妹の舞坂ゆき子さん(1976~/本名大島舞子で「舞」は名、「坂」は父、「ゆき子」は母)は元タカラジュエンヌ、女優、歌手、ドッグセラピストとして活動。
 最近は、母娘3人で坂本九ファミリー「ママ・エ・セフィーユ」というユニットを結成。父の歌った「見上げてごらん夜の星を」や「明日があるさ」、「幸せなら手をたたこう」、「世界の国からこんにちは」などの楽曲を中心に歌い継ぐ。家族の声は天の父に届いているだろう。歌は永遠。
by inakasanjin | 2024-02-02 09:00 | 田舎日記 | Comments(0)