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十二支は植物の成長過程

 干支を追っていて、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の十二支が「植物の成長過程」だったとは知らなかった。十二支は、3千年前の中国最古の王朝・殷王朝時代の暦といわれ、植物の成長の意味だとされる。それは植物が芽を出し、成長、花が咲き、実がなって、やがて枯れ、そしてまた再生する、という自然のサイクルを12段階で示した植物の状態だそうだ。


 まず、子▼種から生命が誕生する状態、から始まり、丑▼芽が出ようとする状態、寅▼芽を出した状態、卯▼茎や葉が大きくなる状態、辰▼よく育ち形が整う状態、巳▼完全に成長した状態、午▼成長が止まり、衰えてくる状態、未▼実がなり始める状態、申▼実が大きくなる状態、酉▼実が熟した状態、戌▼枯れていく状態、亥▼種に生命を閉じ込める状態、の様子を現すもののようだ。

 また読み方も、子(シ)丑(チュウ)寅(イン)卯(ボウ)辰(シン)巳(シ)午(ゴ)未(ビ)申(シン)酉(ユウ)戌(ジュツ)亥(ガイ)という。


 そして植物の成長過程を伝える解説をみると、▼子は「孳(シ)」で「ふえる」意味、▼丑は「紐(チュウ)」で「ひも・からむ」意味、▼寅は「螾(イン)」で「動く」意味、▼卯は「茂(ボウ)」で「しげる」意味、▼辰は「振(シン)」で「ふるう・ととのう」意味、▼巳(イ)」は「止む」の意味、▼午は「忤(ゴ)」で「つきあたる・さからう」の意味、▼未は「味(ミ)」で「あじ」意味、▼申は「呻(シン)」で「うめく」意味、▼酉は「酋(シユウ)」で「ちぢむ」意味、▼戌は「滅(メツ)」で「ほろぶ」意味、▼亥は「閡(ガイ)」で「とざす」意味、など十二支の「字」の意味付けがなされている。


 ところが、十二支が植物から動物に変わったのは、字が読めない人にも理解されやすいようにと、身近な動物に喩えて覚えるようにしたためとされる。近年は、ほとんど「干支は動物」の認識になっている。

 それぞれ動物の十二支解釈を追うと、子▼子孫繁栄、の解釈から始まり、丑▼粘り強さ、努力、寅▼行動力、決断力、卯▼飛躍、家内安全、辰▼出世、権力、巳▼生命、金運、午▼健康、陽気、未▼安泰、おだやか、申▼魔除け、利口、酉▼商売繁盛、親切、戌▼忠誠、子宝、亥▼無病息災、正義、などの説明が行なわれている。

 

 え~っと、干支の十二支が、実は動物ではなく、植物の成長過程だった認識になると見方も、また、ひと味違う。人が生きていく指針として新たな解釈が生まれてくる。


by inakasanjin | 2023-01-27 09:00 | 田舎日記 | Comments(0)