2022年 11月 04日
歴史のしずく伽羅美酒
令和2年(2020)2月22日に北九州市の「小倉城」で純粋な日本葡萄のガラミ(学名エビヅズル、通称ヤマブドウ)で造ったワイン「伽羅美酒」の発表をすることになった。
ガラミワインは、寛永5年(1628)に「豊前国仲津郡大村」で醸造、と細川家の文書「永青文庫」に記されている。この記録が我が国最初のワイン醸造とされる。それで小倉藩を統治していた細川家が慶長7年(1602)に小倉城を築城した由来からワイン再興は1602本として「伽羅美酒」を完成させた。これは一般社団法人豊前国小笠原協会(福岡県みやこ町)と五ヶ瀬ワイナリー(宮崎県五ケ瀬町)協働による国内初の「純日本和いん」の誕生といえるだろう。で、ワインに添える「歴史のしずく伽羅美酒」の紹介文を読む。
「歴史のしずく伽羅美酒」
約400年を経て再興できた「伽羅美酒(がらみしゅ)」は、細川家の
文書「永青文庫」の寛永5年(1628)に「・・仲津郡ニ而ぶどう酒被成御
作業候・・がらミ薪のちん・・」とあり、豊前国仲津郡大村(現福岡県みやこ町
犀川大村)で「・・ふたう酒二樽被仕上候・・」の記述が起点だった。
みやこ町の野山を探し、野生のガラミ(学名エビヅル、通称ヤマブドウ)を
見つけて再興。名称は、細川忠利によって醸造されたことから
母のガラシャ夫人の「伽羅」を採り、平安時代の『和妙類聚抄』に記す
京都(みやこ)の「美夜古」と呼ぶ地を合せて「伽羅美」とし
「酒(しゅ)」は「薬酒だったのでは・・」との見解に因り「伽羅美酒」とした。
ガラミは、緑豊かな日本の国土で育まれた純粋な「日本葡萄」であり、
その風土が生む「純日本和いん」の誕生になった。
歴史のしずくとして大事にしたいワインである。
伽羅美酒はアントシアニンやポリフェノールが潤沢で美容にも良いとされ、これまでのワインと違った、濃くて、深い野生の味だという。また「酒」は「薬種」の意味を持たせて命名したようだ。日本の神には「酒」キリストには「ワイン」を捧げる風習がある。伽羅美酒は長い時を経て再興なった。悠久の歴史に隠れていた〝しずく〟と言っていいだろう。
※なお「伽羅美酒」の「酒」は、薬種の観点から「醫」に「サンズイ」の造字。
この字で商標登録の認可を受けている。