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人生は心一つの置きどころ

 十数年来、中村天風(1876~1963)の「人生は心一つの置きどころ」という言葉を日々、心の糧として暮らしている。アメリカ16代大統領エイブラハム・リンカーン(1809~65)にも「人間は心のもちかた次第で幸福になれる」が遺る。


 天風は、柳川藩主の立花家の遠縁にあたり、大蔵官僚の息子として東京で生まれた。幼い頃、官舎近くの英国人に英語を習った。後、福岡の親戚に預けられ修猷館中学(現修猷館高)に入学、柔道部のエースとして文武両道に活躍した。だが、練習試合のトラブルで相手中学の生徒を刺殺、退学となった。その後、玄洋社の頭山満に預けられ「玄洋社の豹」と恐れられ、頭山の紹介で満州に渡っては馬賊と闘い「人斬り天風」と呼ばれた。

 帝国陸軍の通訳官を務めていた1906年に肺結核に罹り、北里柴三郎の治療を受けるも病状は快復せず、病気で弱くなった心を強くする方法を求めてアメリカへ渡り、後イギリス、フランス、ドイツなどを転々、各国の著名人を訪ねたが、納得の答なくて1911年、帰路に就くが途中、インドのヨガ聖人カリアッパ師と邂逅、弟子に入りヒマラヤで2年半の修行を行った。そこで結核が治癒、悟りも得た。

 帰国後、実業界に転身、活躍するものの、後に身分、財産を全て処分、街頭で心身統一法を説き始めた。92歳の生涯を閉じるまで政財界の多くの人が天風を訪ね、慕った。そうした天風の言葉は重い。


 日々の生活の中で楽しいとか、苦しいとか、思うのは自分の心。だから苦しい場面に遭遇した時「楽しいことの始まりかも知れない」と、気持ちチェンジで「苦しみ」を「楽しみ」に替えることが大事だろう。

 とにかく、この世で起きた全てのことはこの世で必ず解決するのだから「苦」「楽」は「心の持ちよう」でどうにでもなる。良いと思えば良い、悪いと思えば悪い、それを思うのは、ただ自分自身、わが心である。

 古人は「良い思いが良い実を結ぶ」といい「自分の思いが人生を創る」とも言っている。さらに「心が変われば、態度が変わる。態度が変われば、行動が変わる。行動が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる。運命が変われば、人生が変わる」とも伝わる。

 人の命が動いてゆくものであるなら「運命」は命が運ばれてゆくところに落ち着くだろう。抗わず、与えられた時を素直に受け入れてゆく心が肝要だろう。


by inakasanjin | 2022-05-13 09:00 | 歴史秘話 | Comments(0)