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小説などに因んだお菓子

 名作は時代を超えて読み継がれていく。時を映して人の心も繋いでいく。その中で「文と食」とが一体となって特産品が生み出されることがある。とくにヒトやモノ、トチなどを根拠に誕生、皆に親しまれていく。そこで小説や作家などに因んだ菓子を捜してみる。


 【坊ちゃん団子】夏目漱石『坊ちゃん』の「住田と云う所へ行って団子をくった」などによる三色の団子を串にさした一口だんご。愛媛県松山市・つぼや菓子舗の品。

 【吾輩は猫である】夏目漱石『吾輩は猫である』によって作られたクッキー。金太郎飴方式で焼かれ、どこから切っても猫の顔。東京都文京区・カフェテリア白い花の品。

 【エリス】森鴎外『舞姫』の「小説に登場する豊太郎とエリスの若い情熱を」ハート型のバターケーキに表現した焼き菓子。東京都文京区・パティスリモーションの品。

 【小倉日記】森鷗外『小倉日記』に記された「一時期小倉に滞在した」ことによる。ドイツ銘菓をモチーフに素朴な味のミニバウムクーヘン。福岡県北九州市・つる平の品。

 【坂の上の雲】司馬遼太郎『坂の上の雲』の「秋山好古・真之と正岡子規を中心に日本の勃興期の小説」の名。白餡と梅一個が入る焼き饅頭。愛媛県松山市・亀井製菓の品。

 【二銭銅貨煎餅】 江戸川乱歩『二銭銅貨』による。乱歩生誕の地と処女作「二銭銅貨」からの命名。さっぱり味で厚焼き、大ぶりの煎餅。三重県名張市・山本松寿堂の品。

 【伊豆乃踊子】川端康成『伊豆の踊子』の「秘められた淡い恋心を和菓子」にと白餡に胡桃を入れて焼きあげた香ばしい菓子。静岡県熱海市・菓子鋪間瀬の品。

 【氷点】三浦綾子『氷点』は、旭川出身の三浦綾子の懸賞小説のベストセラー。白こし餡に北海道バター、ミルク生地に松の実が付く。北海道旭川市・壺屋総本店の品。

 【夕子】水上勉『五番町夕霧楼』の登場人物・片桐夕子からの命名。小説は京の遊郭での丹後の少女と学生の悲恋。京都の銘菓で生八つ橋。京都府京都市・井筒八ツ゚橋本舗の品。

 【大番】獅子文六『大番』は、戦後二年間、宇和島で過ごした体験を元に書いた作品。

カステラ生地にそぼろが付く柚子の香の餡。愛媛県宇和島市・おのがみ菓子鋪他の品。


 また漱石にはピーナツを求肥に練り込む「そうせき」(御菓子司㐂久月)があり、鷗外には茶を練り込みこし餡を包んだ「鷗外餅」((松右衛門)など、作家名の菓子もある。


by inakasanjin | 2021-07-02 09:00 | 田舎日記 | Comments(0)